こどもの日が近づくと菖蒲湯(しょうぶゆ)セットが店頭に並びます。でも 普段 見慣れない菖蒲の葉、どういう風に使ったらいいのか迷いますよね。
そこで 今回は菖蒲湯の仕方を紹介します。
子どもはお風呂で遊んだり騒いだりが大好きですよね。菖蒲湯なら ほんの少しの手間でいつもと違う雰囲気が演出できます。
色々な効果もありますので、大人にもおすすめです。
子どもの日と菖蒲湯
菖蒲というのは 香りの強い植物です。昔から こういう強い香りの植物は「邪気」を払うときや 魔除けに使われていました。「邪気」とは病気や禍(わざわい)などの不幸のことを言います。
また 「菖蒲(しょうぶ)」は「勝負(かちまけ)」「尚武(武道を重んじる)」とかけていましたので武家社会では男の子の成長を祝うアイテムとされていました。昔の人は菖蒲のお風呂に入るだけでなく、菖蒲のお酒を飲んだり、菖蒲を身につけたりしていました。
菖蒲湯の作り方
5月が近づくと、スーパーや花屋さんで菖蒲湯用の菖蒲を見かけるようになります。写真のように「よもぎ」とセットになっている場合もありますね。
菖蒲のお風呂は下のような方法で作ります。
②配管につまらないように輪ゴムなどで束ねます。
③少し熱めの温度でゆっくりと香りを出していきます。
④菖蒲湯に入ってくつろいでください。
給湯式の場合なら、まず菖蒲を浴槽に置いてから43度くらいの お湯を注いください。
水から沸かすタイプのお風呂でしたら、菖蒲を水に浮かべてから お風呂を沸かしてください。
日頃 子どもとのコミュニケーションが少ないパパも 子どもと一緒にお風呂でたっぷり遊んでくださいね。
菖蒲湯の効果
菖蒲には、とてもさわやかな独特の香りがあります。これは、菖蒲の葉の部分から出ているものです。この香りにはアロマセラピー効果がありますので日頃の疲れを取りたいママやパパにもおすすめです。
また、茎や根には、アサロンやオイゲノールという成分が含まれ神経痛や腰痛を和らげたり血行促進を促す効果があります。スーパーなどで売られているものは、ほとんど葉だけのものですが、もし茎や根がついていたらぜひ、一緒に使ってくださいね。
菖蒲湯の菖蒲の花ってどんな花?
菖蒲の花と言いますと、紫色のふんわりした花びらの花を思い浮かべますが、これは「ハナショウブ」のほうで、アイリスやアヤメ・カキツバタなどと同じ「アヤメ属」になります。
菖蒲湯につかう「ショウブ」は、里芋科ショウブ属で、花も大変地味でよく「蒲の穂(がまのほ)」に似ています。「蒲の穂」と言われてもそれもピンと来ないのではないかと思いますがキリタンポというかチクワを長くした感じと言うか、とにかくそんなとても花には見えないような花です。
「生け花の菖蒲の葉っぱを菖蒲湯に使えばいいのでは」と思ってしまいそうですが、全く違いますので、生け花の花菖蒲の葉っぱでは菖蒲湯にはなりません。
菖蒲湯の菖蒲は、本来なら旧暦の5月(今の6月)にちょうど育つ感じですので、現在の5月5日こどもの日にはまだよく育っていません。ですので、市場に出回る数もあまり多くありませんので、見かけたら買っておかないと、すぐに品切れになってしまいます。
まとめ
菖蒲と一緒に「よもぎ」が売られていましたら、こちらも菖蒲と一緒にお風呂に入れて楽しんでください。「よもぎ」には、殺菌・止血・血行の促進・肩こりや腰痛を和らげる働きがあると言われています。
これをきっかけに冬至の「ゆず湯」や秋の「生姜湯」などの他の薬湯も試してみるのもいいかもしれません。
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