掘ったばかりの春じゃがの皮は柔らかく、
食べても大丈夫そうな気がしませんか?
でも、家庭菜園で作ったじゃがいもの皮って心配ですよね。
小さなじゃがいもは食べたらダメって聞いたことがあるけど、
傷んだじゃがいもや病気のじゃがいもはどうなんでしょうか?
じゃがいもの毒は多量にとると命に関わることもあります。
じゃがいもを食べてはいけないケースをしっかりおさえておきましょう。
家庭菜園のじゃがいもの皮は食べれる?
まず、じゃがいもの皮を食べてもいいのかどうかですが
大人が少量食べる分については自己判断で・・・という感じですが
次のようなときは大量の「毒素」が体の中に入る危険がありますので食べないようにしてください。
じゃがいもの皮を食べてはいけないケース
・皮が緑色に変色している
・家庭菜園や学校で育てたじゃがいもの皮を食べる
・大量に食べる
・小さな子どもがじゃがいもの皮を食べる
詳しく説明していきますね。
じゃがいもを保管するときも、暗くて涼しい場所に保管するようにしてくださいね。もしも緑色に変色したじゃがいもを食べるなら もったいないくらいに厚く皮を剥いてから料理をするようにしてください
実はきちんと管理するのにはコツのあるんです。
・畑の養分が不足している
・土寄せの方法が間違っている
などの状態で育てられたじゃがいもは未熟だったり、皮の色が変色したりして、食べると危険なじゃがいもになってしまいます。
「土寄せは きちんとしたから大丈夫!」というのも案外危険です。
じゃがいもは茎が出ている部分から離れた場所で大きくなります。
土寄せは 茎から離れた場所から土を運んで、じゃがいもが育っている場所にかぶせるイメージでしないといけません。
これは、じゃがいもが土の中のどのあたりで育っているのかが わからないと結構難しい作業です。
よくあるケースとして「土を寄せなくてはイケナイから」と茎からちょっとだけ離れている場所から茎の部分に土を寄せてしまう場合がありますが、
そうすると肝心のじゃがいもの上の部分の土が薄くなってしまって日光の影響を受けやすくなってしまいます。
グリコアルカロイドはジャガイモの芽に一番多く含まれ、葉、茎、花、果実、根にも含まれています。通常のジャガイモ(塊茎)は、100 gあたり平均7.5 mg(0.0075 g)のソラニンやチャコニンを含んでいて、そのうち3~8割が皮の周辺にあります。一方、光に当たって緑色になったところは100 gあたり100 mg(0.1 g)以上のソラニンやチャコニンを含んでいるといわれています
引用元:農林水産省ホームページより
ソラニンやチャコニンという「毒素」が一番多く含まれているのは「芽」の部分ですが、じゃがいもそのものだけを見た場合は、「毒素」のほとんどが「皮」の部分に集中していることになります。
少しのじゃがいもの皮なら大丈夫かもしれませんが、大量の皮を食べるということは大量の「毒素」が体の中に入るということですね。
体重が50 kgの大人の場合、ソラニンやチャコニンを50 mg(0.05 g)摂取すると症状が出る可能性があり、150 mg~300 mg(0.15 g~0.3 g)摂取すると死ぬ可能性があります
引用元:農林水産省ホームページより
先ほどと同じく農林水産省のページの情報です。
例えば幼稚園生の体重は15kg~20kgです。
大人とは全然体重が違いますし、内臓もまだまだ未熟で毒性に対して耐性もありません。
仮に大人が平気なことでも子どもや赤ちゃんにとってはかなり危険なことになりますね。
基本的に子どもや赤ちゃんにはじゃがいもの皮は食べさせないようにした方がいいと思います。
◆収穫したジャガイモの保存方法は>>>コチラの記事から
家庭菜園のじゃがいもの小さいものを食べてはいけない理由
よく 家庭菜園や幼稚園、小学校でできた「小さなじゃがいも」は食べないように、と言われますね。
じゃがいもの毒素は
・肥料が足りていない
・まだ熟していない
などの状態のじゃがいもにたくさん含まれています。
家庭菜園の畑で採れた未熟なじゃがいもは、肥料が足りていない場合さらに危険な状態かもしれません。
なので家庭菜園や学校などで収穫した未熟な小さなじゃがいもは、食べないようにしてください。
こちらも 小さな子どもさんや赤ちゃんは特に注意してあげてくださいね。
ちなみに
プロの人は、じゃがいもが土の下のどのくらいの場所まで広がるのかをきちんとわかって畝を作り、どのくらいの土をどこに寄せればいいのかもきちんとわかってジャガイモを育てています。
そして、じゃがいもに適した土作りもしています。
なので スーパーで売られている「小芋」は、食べても大丈夫です。
じゃがいもの皮に黒い斑点があるけど食べても平気?
さて、せっかく収穫したじゃがいも
皮は緑色になっていないし、小さくもない。
・・・でも
・・・ちょっと様子がおかしい
なんてこともあると思います。
じゃがいもの皮に黒い斑点がついている
・じゃがいもの皮の一部が少し膨らんでガサガサとした感じになっている
・黒く小さなブツブツとしたものがたくさんついている
という感じでしたら「そうか病」などの病気です。これは じゃがいもがかかる一般的な病気です。
傷んだ部分を切り取って食べればまったく問題ありません。
じゃがいもに白いぶつぶつがある
畑から掘り起こしたじゃがいもにカビのような小さな白いブツブツがついていた経験はないですか。
見慣れないと、ものすごく気になりますよね。
なぜか全部のじゃがいもではなく、一部のじゃがいもだけに、このブツブツがついていたりします。
色は真っ白で、米粒よりも小さめ。お菓子の乾燥材のシリカゲルくらいの大きさです。
「皮目肥大」という名前ですが、こちらは病気ではありません。じゃがいもの皮目が大きくなりすぎてしまっただけです。湿気の多い場所でよく起こります。
白いのは収穫直後だけで、じゃがいもを乾燥させると白い部分は茶色に変化します。
もちろん普通に食べることができます。
割れてしまったじゃがいも
収穫の時にスコップでじゃがいもを割ってしまうことがあります。
じゃがいもは割れたり傷がついたりすると、その部分に 芽の部分と同じようにソラニンやチャコニンが増えていきます。
割れたり傷ついたじゃがいもは、できるだけ早く使うようにしてください。
【関連記事】
じゃがいもの収穫時期と保存の方法について書いている記事です。
じゃがいも春植えの収穫時期の目安は?保存の仕方は?
まとめ
家庭菜園で採れたじゃがいもの食べてもいいものと食べたらいけないものをまとめてみました。
じゃがいもがジュクジュクと腐っていたり、芽の部分にカビが生えていたり、と明らかにおかしい場合は絶対に食べないようにしてくださいね。
「もったいない」よりも「家族の健康」の方が大事ですから。
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