夏の食卓には欠かせない素麺は お中元として贈ったり いただいたりも多いのではないでしょうか。
定番の素麺がたくさん入っている木箱もうれしいけれど、色々な珍しいそうめんの詰め合わせも楽しいですよね。
素麺の産地や種類についてまとめました。夏の贈り物の参考に御利用ください。
素麺の産地
素麺の生産量の多い県
素麺の生産量が多い県は兵庫県が一位。
その次は長崎県になります。
2009年の手延べ素麺の生産量のシェアは兵庫県が44%、長崎県が29%になっています。
兵庫県と長崎県だけで国内素麺生産量のシェアの70%以上という事になりますね。
それから3位奈良県、4位香川県と続きます。
兵庫県は「揖保の糸」(いぼのいと)
長崎県は「島原そうめん」(しまばらそうめん)
奈良県は「三輪そうめん」(みわそうめん)
香川県は小豆島そうめん「島の光」(しまのひかり)
になります。
日本3大素麺
先ほどの素麺の産地の素麺は いずれも贈答用にもよく使われる有名な素麺ですね。
一般的には「日本3大素麺」と言えば 揖保の糸、三輪そうめん、小豆島そうめんになります。
それに生産量が全国第二位の島原そうめんを加えて、商品の種類を紹介していきますね。
そうめんの種類
揖保の糸
揖保の糸は なんといっても素麺の定番。王道。生産量も多く、商品の価格帯も広いので購入しやすいです。素麺と言えば揖保の糸!という家庭も多いのではないでしょうか。揖保の糸には色々な種類がありますが帯の色で見分けることができます。
麺の太さは0.7~0.9㎜です。
揖保の糸の85%は この「上級」になります。スーパーなどで見かける一番なじみのある揖保の糸ですね。
揖保の糸 黒帯(特級)
麺の太さは0.65~0.7㎜。
普通 お中元などでいただく黒帯の素麺はこちらの「特級」です。
三神(さんしん):麺の太さは0.55~0.60㎜。揖保の糸の中でも特に細い素麺です。熟練の製造者が作る揖保の糸の最高級品で 製造はホンのわずかです。製造できるのは兵庫県手延素麵協同組合が指定した数件の製造者だけです。黒帯に「三神 揖保の糸」の文字が入っています。
縒つむぎ(よりつむぎ):麺の太さは0.7~0.8㎜。国内産小麦だけで作られています。帯は紫です。
播州小麦(ばんしゅうこむぎ):麺の太さは0.9~1.1㎜。兵庫県認証食品。ひょうご推奨ブランド←兵庫県かなり推してますね。濃緑の帯です。
熟成麺(じゅくせいめん):麺の太さは0.7~0.9㎜。製造後一年間 熟成させた素麺。ベージュ色の帯になります。
太づくり:面の太さは1.1~1.5㎜。歯切れのよい太めの素麺。赤紫の帯です。
手延べそうめんバチ:素麺を作るときにできる上下の部分。
手延ひやむぎ「揖保の糸」:麺の太さ1.3~1.7㎜。冷麦専用の小麦粉で作っています。
手延うどん「揖保の糸」:聖うどん、手延べうどん・宝幡うどん(平めんタイプ)
手延べ中華めん「龍の夢」
島原そうめん
生産量では全国2位の島原そうめんは 生産量の割には知名度が低めかもしれません。
実は 島原そうめん。以前は もともとあまり流通力やブランド力を持っていませんでした。なので 三輪そうめんなどの産地が島原そうめんを買い付け自社ブランドの名前で販売していた時代があります。
でも 最近は島原そうめんも普通に見かけるようになりましたし 贈答用としてもよく利用されています。
三輪そうめん
三輪そうめんは素麺発祥の地と言われています。極細で繊細なのにコシがある素麺は三輪そうめんならではです。
正式な三輪そうめんの流通量はとても少ないので、高級感が高い素麺です。ちなみに鳥居のマークがついている素麺が三輪素麺組合認定の正式な三輪そうめんになります。
一束(50g)あたり350~400本。ゆで時間2分
三輪の瑞垣(みわのみずがき)誉よりも細め
一束(50g)あたり400~475本。ゆで時間2分
三輪の緒環(みわのおだまき):極細専用の小麦粉で生産。
細く弾力のある素麺
一束(50g)あたり475~525本。ゆで時間1分半
三輪の神杉(みわのかみすぎ):三輪素麺の最高等級品
一束(50g)あたり600~650本。ゆで時間1分
その他にも三輪山本の白龍素麺・白髪素麺や池利のそうめんなども有名です。
小豆島素麺
香川県の小豆島そうめんも歴史の古いそうめんです。
小豆島手延べそうめん 島の光(黒帯):ごま油をした使用した贈答用そうめんです
オリーブ素麺:小豆島特産のオリーブの実をペースト状にして練り込み 表面をオリーブオイルで仕上げたそうめんです。明るいライムグリーンの麺は とてもキレイです。
普通の素麺はなたね油などを使いますが、小豆島そうめんはかどや製油のゴマ油を100%使用しています。酸化しにくいごま油をつかっていますので油臭くないんです。熟成させて油臭さを抜く必要がない、とても風味のよいそうめんです。「小豆島そうめんが一番おいしい」という人もいます。
素麺と冷麦とうどんの違い
素麺と冷麦とうどん。
一番の違いは太さですが、中にはとても細いうどんや太い素麺もありますね。
うどんと冷麦と素麺の違いは下のような感じです。
JAS規格では それぞれの直径が
1.3㎜ 以下 ⇒そうめん
1.3~1.7㎜ ⇒ひやむぎ(または細うどん)
1.7㎜ 以上 ⇒ うどん
となっています
それぞれの麺の原材料は
そうめん(手延べそうめん)⇒小麦粉・塩・水・植物油
そうめん(機械でつくるもの)・冷麦・うどん ⇒小麦粉・塩・水
となっています。
※手延べそうめんとは麺に縒りをかけて何度も伸ばしていきながら細くしていく方法で作ったそうめんのことです。
とはいえ、素麺に向いた小麦粉、冷麦用の小麦粉、うどんに向いた粉は それぞれ違います。
例えば揖保の糸の冷麦は「冷麦専用の小麦粉を使用して太く仕上げることで歯ごたえがよくソフトな舌触りに仕上げている」ということです。
小麦粉の選び方、何種類かを混ぜるときの配合の仕方で それぞれの素麺の個性も変わってくるわけですね。
おわりに
わが家は 麺類が大好きなので、何かにつけ そうめんやそば、うどんの類のいただきものが多いです。
特にお素麺は お中元などに我が家がいただく分プラス、義実家が持て余している分まで回ってきます。ありがたいです。
でも 今は5月。あとひと月少しで 今ある素麺の箱を消費しないと、次の素麺がやってきます。ちょっとペースをあげなくては・・・という感じで、最近 食事の素麺率高くなってます。
たまには 自分でいつもと違う素麺を選んでみたい気がしますが、当分は無理のようです。
でも 極細の三輪そうめん最高等級の三輪の神杉とか いつかは食べてみたいものです。
今回は そうめんの種類や産地、冷麦やうどんのとの違いについての記事でした。
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