セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ。春の七草のほとんどは ごく普通の雑草です。お庭や花壇にはえていますし、植木鉢の隅っこで見つけることもあるかもしれません。
いつ採取して どんな風に食べればいいのか。春の七草の雑学をご紹介します。
春の七草は どこにある?
お正月が近づくと パックに入った「七草セット」をスーパーで見かけるようになります。そして1月7日には、七草を入れた七草粥を食べて その年の無病息災を願います。
この七草セットを買わずに七草をそろえようとすると下のようになります。
・スズナ
・スズシロ
セリの旬は もともと お正月頃から春先にかけてですが、今は 1年中スーパーの野菜売り場で見かけます。
・ゴギョウ
・ハコベラ
・ホトケノザ
ゴギョウは、別名ハハコグサ。葉には白く柔らかい毛がついています。茎のてっぺんに黄色い花が咲きます。周囲に空き地などがある環境なら 見たことがあるのではないでしょうか。
ハコベラは、コハコベのことです。よく小鳥の餌にしますね。白い小さな花を咲かせます。一年中よく見かける ごく普通の雑草です。
ホトケノザは、今「ホトケノザ」と呼ばれている雑草ではなく「コオニタビラコ」のことです。小さなタンポポのような黄色い花が咲きます。湿気が好きなので水田などの近くに自生します。最近はあまり見かけない雑草です。
先ほども書きましたが 昔の「ホトケノザ」は今は「コオニタビラコ」と呼ばれています。
今の「ホトケノザ」は下の写真の花です。よく見かける雑草ですね。でも、こちらの「ホトケノザ」は春の七草ではありません。
春の七草の時期と特徴
春の七草の紹介が終わりましたので、次は 春の七草が生える時期・花の時期、それに収穫の仕方などについて説明しますね。
1年草の雑草は 大きく分けて
・秋に花を咲かせる系、と
・春に花を咲かせる系、があります。
秋に花を咲かせる雑草は
春に芽吹き
夏から秋が花時期
春に花を咲かせる雑草は
秋に芽吹き
小さな苗の状態で冬を越し
早春から春にかけてが花時期
になります。
もちろん 春の七草は「春に花を咲かせる系」の雑草です。
花の時期は日差しが暖かくなり始めるころから梅雨時期くらいまでです。
収穫する場合は 茂る前の柔らかい若芽を先端から5、6cmほど摘んで食べます。
下の写真は 9月に撮った「我が家の庭で見かけた雑草の赤ちゃん」です。春の七草の新芽は まだ見つかりませんが、カラスノエンドウ・アメリカフウロ・マツバウンラン・ホトケノザ・タネツケバナ・ヒメコバンソウなど春に花を咲かせる草の小さな芽が顔を出しています。
春の七草の食べ方は?
春の七草を食べ方 やっぱり七草粥ですね。
良く洗って 塩ゆでにします。
冷水で冷まして固く絞ります。
適当な大きさに刻みます
おかゆを作って、七草をサックリと混ぜて出来上がりです。
お好みで 塩などで味付けをしてください
七草粥以外なら こちらがおすすめ。
衣は薄く作り、風味を損なわい用に サッと手早く揚げるようにしてください。
さらに詳しく知りたいという方には、こちらの本をおすすめします。
私が持っている野草の食べ方についての本の中でも、とても使いやすい本だと思った 岡田恭子さんの「食べる野草図鑑」です。
例えば
「コハコベ」が見つからない場合は「ウシハコベ」で代用できるとか。「コオニタビラコ」は最近見かけないから「オニタビラコ」(下の写真)で代用できるとか。そんなことも書かれています。
桜の花の塩漬けの仕方・ヨモギもち・ドクダミ茶・ナズナ茶・土筆の佃煮など 結構使えるレシピが多いです。食べると危険な雑草も紹介されていますのでおすすめです。
冷蔵庫の野菜でも七草粥ができます
⇒七草粥に代用で使える 春の七草の代わりになる食材
お粥が苦手な人におすすめの代用レシピです
七草粥の代用レシピ。おかゆ以外の食べ方は?春の七草の栄養素は?
おわりに
庭の一角に 春の七草が咲いていたらラッキーですね。草むしりをするときには、少しだけお目当ての草を残しておくと、翌年もまた 七草粥に利用できます。
草の花の咲く時期にはバラつきがありますので 目安と思ってくださいね。実際には、年末には もう気の早い春の雑草が咲いていたり まだ春なのに 夏の雑草が咲いていたりします。
寒い地域では 春の雑草が夏に咲くこともあります。
もしも どこかで七草を探す場合は摘む場所にも気を付けて下さい。他の人の所有地なら 許可が必要です。
また道路の脇や河原などは、農薬やペットの尿などが かかっているかもしれません。できたら 安全だということが確認できる場所にしてくださいね。
それと 野草は 栄養価が高い場合も多いのですが、食べ過ぎるとかえって害になる場合もあります。七草を採取する場合も 一回に食べきる分だけを少しだけ摘むようにしてくださいね。
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